No Escaping Your Love [ロン] トムが書いた曲。これもとてもキャッチーだね。当時僕たちはシングル用の曲を録音してはアップルに提出していたんだ。ピートのピアノ・ソロはハーフ・スピードで録音。だからチャップリン風だね。たしか Mal のプロデュースでロンドンの Morgan Studios で録音したはずだよ。
Mrs Jones [ロン] これもシングル用に作った曲だね。 ある夜、眠れなかったので軽く夜食を作っていたら、ピートがなんか興奮して入ってきたんだ。いい曲ができたからちょっと聴いてよ って。聴いたらコマーシャルな曲で、僕もちょうど眠れなかったから手伝うよ って。それでオーバーダブを手伝ったんだ。 ポール・マッカートニーの感想は 「なんか最後のところのサウンド、ペイパーバック・ライターみたいだな」
Come and Get It [ロン] ポール作曲。当時、Disc & Music Echo誌(1969/07/05号)に掲載された僕のインタビューを読んだポールは、僕たちがアップルに軽視されていると感じたことに驚いたんだ。それでマネージャーのビル・コリンズにシングル用に一曲あるけどどう? って連絡してきたんだ。さらに、もしよければ映画用にあと2曲やってみないか? って。ポールはその映画の仕事にはあまり乗り気じゃなかったみたいなんだ。Abbey Road で録音した僕らのバージョンでポールはタンバリン、僕はベースと低音のハーモニーを担当したよ。
Give It a Try [ロン] Apple Studios で収録。これはヒット・シングル狙いがちょっと意図的すぎというか不自然だったね。アップルは結局シングルとしては発売しなかったんだけど。中間のバラードのところ(we can take it と叫ぶ前の部分)は僕が歌ってる。あと、ハーモニー・ラインもね。 [Disc & Music Echo誌に掲載された Ron のインタビュー1,2 にあった、「何回もシングル用に曲を書いて提出しても、その度に不十分だと言われて送り返された」曲の一つ。同じインタビュー3,4,5,6で トムも、アップルはバンド用の車や機材など僕たちが思っている以上のものを与えてくれたけど、今必要なのはレコード発売なんだ。それがヒットしようがしまいがとにかくレコードを出してもらいたい と語っている]
The Who - Mary Anne with The Shaky Hand [アップルはアイビーズにこの曲をカバーさせようとしていたらしい]