Badfinger (the album), will deliver the original album and add in ten bonus tracks, most being “works in progress”. One of the songs, “Love My Lady” is an outtake from the original recording sessions. 2018年11月02日→30日発売予定 [輸入盤] Real Gone Music: RGM-0757 2018年11月28日→12月26日発売予定 [帯ライナー付国内盤仕様] ATOZ: ATOZ113
「アップルのA&Rチーフのトニー・キングから 'グランド・ホテル' を聴かされ、気に入ったので家に持ち帰ってピートにも聴いてもらったんだ。彼もすごく気に入り、自分たちでプロデュースしていた 'アス' をクリス・トーマスにやってもらったんだよ」とトム・エバンスは説明している。ジョーイ・モーランドも「クリス・トーマスをプロデューサーに選んだのはトムだったかも。バッドフィンガーのアルバム・タイトルもほとんど彼のアイデアだし、トムは常にいろんなことに気を配っていたよ」と。ワーナー第一弾アルバムのタイトルは 'For Love or Money’ の予定だった。これまで知られていなかったジャケットカバーのモデルに関しては こちら。
Tracks 1-12 from Badfinger 「涙の旅路」, Warner Bros. LP BS 2762, 1974 Tracks 13-22 previously unreleased
01. I Miss You 涙の旅路 もともとはピートが1967-8年に書いた曲。当時の恋人ビバリーは「ピートとしばらく別れていた時に書かれた曲なんです」と語っている。「ワーナーがこれをシングルにすると聞いて僕は本当に憤慨したよ。ワーナーに "これはピートひとりで全部演奏しているからバッドフィンガーじゃない。シングルにすべきじゃない" と訴えたよ」とはジョーイの言葉。
03. Love Is Easy ラヴ・イズ・イージー ヨーロッパ向けにシングル・カットされたジョーイの曲。南アフリカや南米の一部の国でも発売された。レコーディングの前日に書いたとのことで「作り始めて24時間経ってないんだから、本当の新曲だね。ギターはファイヤーバードを使っている。スタジオで思いついたギターリフを弾いていたら、みんな "お、いいね" って。それでそのリフを基に速攻で作ったんだ。最後の歌詞なんてまだ完成してなかったから、ドゥードゥーダーダダーダーって歌ってるよ」
04/15. Song For A Lost Friend 夢はいずこへ ピートの曲。ビバリーによると、最初は 'You Had a Dream' というタイトルで、「私たちふたりのことを歌っているとピートは言っていました。アルバム完成直前、私が結婚のためアフリカに出発後、タイトルが変更されました」とのこと。
05. Why Don’t We Talk? ホワイ・ドント・ウィ・トーク トムの曲。最初の歩いている部分は、トムがカセットレコーダーで録音しながらオリンピック・スタジオに入る音。ギターのソロはピート。「'ホワイ・ドント・ウイ・トーク' の替りに 'ホワイ・ノット・イート・ポーク' とコーラスした箇所もあるから探してみてね」とはジョーイの言葉。探したら確かにあった。
06/16. Island アイランド ジョーイの曲。「深夜にアイデアを思いついて、すぐにプラグをつないでギターを弾いたから、みんなを起こしてしまったよ。誰かを愛するとそれ以外の世界は目に入らなくなるよね。アイランドは二人だけの世界だよ」と解説している。
08/18. Where Do We Go From Here? さすらいの道 トム作。「スティール・ドラムを使ったのは僕のアイデアだよ。トムも賛成してくれた」とジョーイ。スティール・ドラムはクリス・トーマスがロンドンで雇った、ジャマイカのミュージシャンらしい。
09/19. My Heart Goes Out マイ・ハート・ゴーズ・アウト マイク作。マイクは「フィンガーピッキングで弾き、弦のノイズも残していたんだ。だけどクリス・トーマスはミキシングで手を加えてしまった。それはちょっと不満だね」と語っている。バックに聞こえるオルガンのような音は、エレクトリック・ギターにクリス・トーマスがエコーをかけたもの。
10/20. Lonely You ロンリー・ユー ピート作。彼が1973年夏に付き合っていたゾーイという名のロンドン娘(ビートルズ王国の若者たち バッドフィンガー にも登場している)と別れた後、彼女を傷つけてしまったと感じ、彼女へ向けて書いたもの。このアルバムでは最も人気がある曲で、ジョーイも「この曲ならヒットしたんじゃないかな」と語っている。
11/21. Give It Up ギヴ・イット・アップ ジョーイ作。物質主義についての歌だそうだ。「まず僕が歌とリズムギターの部分を録音し、その後に53年製のレスポールでリードギターをオーバーダブ。次にピートのストラトキャスターがリズムを入れ、トムとピートがバッキング・ボーカル」
12/22. Andy Norris アンディ・ノリス クリアウェル城にいた頃、ジョーイがキャシーと一緒に書いた曲。「オリンピック・スタジオのテープ・オペレーターのアンディはいつもピアノの上に乗ったり馬鹿なことばかりやる面白い男だった。彼の名前をタイトルにしたつもりだったんだけど、実はアンディ・モリスという名前だったと後に判明したよ」 元アイビーズのロン・グリフィスがスタジオに招待された時、この曲をミックスしていたとのこと。ロンは「僕もベースを演奏したのは確かだけど、それが使われたのかどうかはわからないんだ」と語っている。
13. Love My Lady – unreleased song outtake トムの曲。'ラブ・イズ・イージー' と同じ1973年の夏の終わりにオリンピック・スタジオで録音。'Oh Wow' とも呼ばれていた曲。
14. Shine On – work in progress mix 15. Song For A Lost Friend – work in progress mix 16. Island – work in progress mix 17. Matted Spam – work in progress mix 18. Where Do We Go From Here – work in progress mix 19. My Heart Goes Out – work in progress mix 20. Lonely You – work in progress mix 21. Give It Up – work in progress mix 22. Andy Norris – work in progress mix 14-22: 製作途中のアウトテイクスミックス
Wish You Were Herewill provide the original nine tracks remastered and expand it with a more luxurious offering of nine 2018 alternate mixes, and one unreleased song, “Queen Of Darkness”, newly mixed in 2018, all exclusively for this reissue package. 2018年11月02日→30日発売予定 [輸入盤] Real Gone Music: RGM-0758 2018年11月28日→12月26日発売予定 [帯ライナー付国内盤仕様] ATOZ: ATOZ114
Tracks 1-9 from Wish You Were Here「素敵な君」, Warner Bros. LP BS 2827, 1974 Tracks 10-19 previously unreleased
01/11. Just A Chance これがチャンス ピートの曲。「ツアー前から始まっていたピートとローディのイアン・ファーガソンの妻のアンとの不倫についての曲だと思うんだ」とジョーイは言っている。アメリカではシングル発売も計画されていたようで、ワーナーにはテストプレス盤も存在していたとのこと。
02/12. Your So Fine 素敵な君 マイク作曲。ジョーイによると、バッドフィンガーの曲で唯一、ピートと一緒にリードボーカルを取っているとのこと。「楽しかったよ。でもPeteと一緒に一本の録音マイクで歌ったのは、それが最初で最後になってしまった」 その翌日、バッキング・ボイスとブリッジ部分をジョーイが録音。「フィンガー・ピッキングはキャシーと知り合った時に彼女から習ったんだよ。ラップ・スティールのソロも僕が演奏」 日本では '誰も知らない' のシングルB面にこの曲がクレジットされているが、実際に収録されているのは 'これがチャンス' だという謎がある。 03/13. Got To Get Out Of Here もう会いたくない ジョーイがカリブ・ランチに来てから書いた曲。「僕は音楽をしたいだけ。だからバンドの現状だけが気になっていた。それ以外は興味ない。ビル・コリンズやスタン・ポリーの考えなんてどうでもいい。第三者の思いなんてどうでもいい」というメッセージ。米国のテストプレス・シングルのB面収録曲。 04/14/19. Know One Knows 誰も知らない 日本でのシングル曲。発売当時の日本でのヒット状況は、「'明日の風' には及ばないが 'ベイビー・ブルー' とは互角」というのが僕の当時の感覚だった。この曲は最初 'No One Knows Me' というタイトルで、ピート自身のことを歌ったものだったが、すぐにアンへの愛を綴る歌詞へと変更された。「ピートは二週間スタジオで毎日逢っていても何も話さない人。そんなピートが "頼みたいことがあるんだけれど" とノートを持ち出し、この曲を日本語に訳してくれって。'誰も知らない' を和訳すると、クリスが何かトムと相談し、ミカ・バンドの '墨絵の国へ' のように話し声で読んでくれというので読んだところ、"OK、録音したから" っていったの。あっという間のことで、これをシングルカットしアメリカ用にすると騒いでいるではありませんか」とミカが1974年に書いている。ジョーイは「僕が '誰も知らない' の歌詞を日本語にして入れたらどうかって提案したんだ。日本語がほんとにきれいに聞こえたからね。言語として聞こえる音がとても美しいと感じたんだよ。僕のアイデアにはみんな賛成だった。それ以来ミカには一回も会ってないな」と1999年に書いている。ミカの朗読が入る前の '誰も知らない' 05/15. Dennis デニス ピートがカリブ・ランチで書いた、アンの息子ブレアを歌ったこの曲のオリジナル・デモはエンディングがとても長いとのこと。「32小節程で徐々にゆっくりになって終わるんだ。ピートが自分のパートのバックアップボーカル、トムと僕ももう一本のマイクで一緒にバックアップボーカルを録音」とジョーイは語っている。アンによると「息子のブレアがスタジオの風船ガムの自販機に私の財布を持って行き、小銭だけ全部使ってガムを買ってくるのがおかしくて、ピートとふたりで一緒によく見ていたんです」 それが曲のアイデアの始まりだとか。タイトルをデニスにしたのは、ピートが 'ベイビー・ブルー' の歌詞でディクシーの名を使って以来、もう二度と知人の名前は使わない方がいいと決めたため。「だからブレアではなく、テレビの 'わんぱくデニス' の主人公のいたずら好きな少年の名前を使ったのです」とアンは説明する。ピートの娘のペトラ(ブレアの妹にあたる)のお気に入りの曲でもある。 06/16. In The Meantime/Some Other Time そのうちに そして いつの日か マイクの曲とジョーイの曲のメドレー。始めのオーケストラの音合わせはクリス・トーマスのアイデア。編曲はアン・オデールという女性。「クリスが彼女にストリングスとホーンのアレンジを依頼したんだよ。曲の最初は各楽器がラの音を鳴らしているんだ。エア・スタジオでのオーケストラ録音はみんなで見たけど、素晴らしかった。バッキング・トラックはカリブ・ランチでやったんだ。メドレー前半はマイクがリード・ボーカルで、他のみんなも歌ってるよ」とジョーイは回顧する。マイクは「クリス・トーマスは俺に 'イン・ザ・ミーンタイム' のボーカルをやらせようとするんだ。"俺はシンガーじゃないんだから、他の誰かに歌わせればいいだろ" と答えたよ。でも、彼に押し切られて自分で歌ったよ。クリスは最高のものを引き出してくれたね」と説明。一方ジョーイは「後半は僕とバンドとのつながりや、スタン・ポリーとの関係を僕が感じたまま歌っているんだ」と解説。ふたりの曲が一緒になっているのは、2曲がピッタリとハマったからだそうだ。 07/17. Love Time 愛の時間 カリブ・ランチ滞在中のジョーイが寝室で思いついた曲とのこと。「ピートがソロを弾いている。たぶん彼はこの種の曲が好きだと思うよ。心がこもっているね。彼はバッキング・ボイスもやってるよ」 08. King Of The Load (T) キング・オブ・ザ・ロード トムの曲。タイトルにくっついている謎の (T) についてはいくつかの説がある。「作者名の(Tom)を示す記号が残ってしまったミス」説や、「ローディを歌った曲で、当時のバッドフィンガーのローディだったティムのイニシャル」説が有力。ジョーイはローディではない人物を歌った曲だと考えている。「カリブ・ランチで知り合った男のことを歌ってるんじゃないかな。確かジェフとかいう奴だ。僕は彼とはそんなに会ってないから詳しくは知らないけど、この歌そのものって感じの男だったよ。彼は浮浪者みたいな奴だった。でも浮浪者じゃないんだ。服装はもっとちゃんとしていた。彼は働かない。お金も持っていない。流れ者とかコソ泥のたぐいかもね。薬の売人ってことはなかったと思うよ」 09/18. Meanwhile Back At The Ranch/Should I Smoke 牧場に戻ろう~シュッド・アイ・スモーク ピートの曲とジョーイの曲のメドレー。初期段階ではトムも歌っていた。「トム・エバンスがシュッド・アイ・スモークの一部分を歌っているテープが発見された。この部分はジョーイのスタイルというよりもトムのスタイルである。実際はトムが作った部分である可能性が高い。トムはこのアルバム制作中にしばらくバンドから離れていた。しかし完成のためにはボーカルを入れねばならないので、トムが抜けている間に残りのメンバーで録音されたのだろう」とダン・マトビナは推測している。クリス・トーマスに提出された曲の断片を組み合わせてメドレーにしたなら、トム作の部分も含まれていて欲しい。[アドバンス盤を聴いた人によると、トムのボーカル版ではなく、ジョーイのリードボーカルが最終盤とは違うものだったとのこと] 10. Queen Of Darkness – unreleased song mixed 2018
11. Just A Chance – alternate mix 2018 12. Your So Fine – alternate mix 2018 13. Got To Get Out Of Here – alternate mix 2018
14. Know One Knows – alternate mix 2018 15. Dennis – alternate mix 2018 16. In The Meantime / Some Other Time – alternate mix 2018 17. Love Time – alternate mix 2018 18. Meanwhile Back At The Ranch / Should I Smoke – alternate mix 2018 19. Know One Knows – alternate Single mix 2018 11-19: マルチトラックのパートの内、最終ミックスに使われなかった部分や使われても埋もれている部分を聴くことができる2018年ミックス